一般社団法人 静岡県安全運転管理協会
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     
2021(令和3)年度 事業報告書

一般社団法人 静岡県安全運転管理協会(以下、県協会という。)では、安全運転管 理者の資質の向上及び安全運転管理体制の充実強化を図るとともに、広く安全運転管 理に関する啓発活動を行い、もって交通安全の実現に寄与することを目的として、定 款第4条に定める各種事業を実施した。 なお、実施に際しては、新型コロナウイルス感染症防止対策を講じた上で実施した ものの、国、県等からの指針や示された内容に従ったため、一部の事業を実施するこ とができなかった。 令和3(2021)年度(以下、令和3年度という。)の事業については、その事業計画 に基づき活動重点

○ 「おもいやり ありがとう」の広報啓発活動の推進
○ 高齢者交通事故防止対策の推進
○ 追突事故防止及び出会い頭事故防止対策の推進
○ 飲酒運転根絶対策の推進
○ 後部座席を含めたシートベルト・チャイルドシート着用の推進
○ 自転車安全利用対策の推進

とし、県警察本部、各地区協会、安全運転管理者選任事業所と緊密に連携して、事業 所から地域へと交通安全の輪を拡大すべく、各種事業を積極的に推進した。 令和3(2021)年中の安全運転管理者選任事業所に関する交通事故は、前年に比べ死 者数は大幅に減少したものの、発生件数、負傷者数は増加した。 死亡事故は件数 12 件、死者数 12 人で、前年に比べ発生件数は8件、死者数で 10 人 の減少となった。 また、飲酒運転、無免許運転、ひき逃げ事故などの悪質な事案の絶無を期したが、 これらの悪質な違反・事故が 41 件発生しており、昨年の9件と比べると、大幅に増加 した。 令和3年度中に実施した事業の概要は、次のとおりである。

第1 安全運転管理に関する啓発及び広報の実施
事業主、安全運転管理者が一体となり、従業員やその家族に対して「『しずお か・安全横断3つの柱』の周知」、「『早めのライトオン』の促進」、「停止時のサ イドブレーキの活用やギアシフト等、不用意な発進を抑止するための広報啓発 活動」、「事業所における飲酒・暴走運転等危険運転をさせない・許さない職場 2 づくり」、「全席のシートベルト着用の実践」、「正しい自転車の交通ルールの周 知とその実践」を推進するための施策に取り組んだ。
   
例年、県協会会長及び職員が、各季の安全運動初日の出発式や期間中に実施 される各種行事などに出席、あるいは参加して広報・啓発活動を行っているが、 令和3年度は、新型コロナウイルス感染防止対策のため、これら運動における 出発式などへの参加自粛の要請を受けたことから、ホームページなどからの情 報発信活動を展開した。
   
安全運転管理者選任の協会加入事業所等に対して、交通事故防止対策、交通 安全運動の推進方策、交通事故事例や各地区協会の活動状況を紹介するなど、 安全運転管理に役立つ資料等を取材・編集した機関誌「安全運転管理しずおか」 を毎月発行し、各選任事業所、関係機関及び市町等に配布した。 (毎月発行、月平均 11,000 部)
   
県協会では、㈱テレビ静岡が主催する子供たちを交通事故から守るキャンペ ーン、「第 42 回黄色い手帳運動」に後援団体として協賛し、春の全国交通安全 運動期間中、テレビ放映を通じてドライバーと子供たちに交通ルールとマナー の呼び掛けを実施した。(4月、8回放映)
   
秋季及び年末の交通安全運動期間中、静岡エフエム放送株式会社(K-mix)の ラジオ(以下「K-mix ラジオ」という。)で、推進事業所と県・地区協会が一体 となって作成したスポットCM(延べ 96 回)を放送した。 また、県下 10 地区協会の役員等が「K-mix ラジオ」の人気コーナー「うご☆ ラジ」に生主演し、各地区協会の交通事故防止活動を紹介するとともに、県民 に対して交通安全を呼び掛けた。
   
安全運転管理協会を県民や未加入事業所等に幅広く紹介するため、県協会ホ ームページに「安全運転管理協会の紹介」、「安全運転管理者制度の説明」、「安 全運転管理者講習の概要」、「表彰制度」等を判りやすく掲載するとともに、「定 款」、「役員名簿」、「事業報告書」、「事業計画書」、「貸借対照表」、「正味財産増 減計算書」等を公開して事業の透明性の確保に努めているほか、安全運転管理 協会の役割などのメリット等を掲載して、県協会の周知と加入促進に努めた。
   
ホームページによる広報活動を推進するため、警察本部からの交通安全情報 や各地区安全運転管理協会の活動状況等をトピックスとしてリアルタイムに掲 載し、会員事業所への情報提供に努めた。
(トピックスの掲載 92 回)
   
協会加入事業所にかかる交通事故抑止の一環として、県警察本部の要請によ る「選任事業所従業員による重大特異事故の通報制度」に基づき、インターネ ットメールシステムを活用して、各地区協会の協力のもと、会員事業所への迅 3 速な通報を行って、情報共有に努めた。
なお、令和3年中の通報件数は、死亡事故に関するものが 10 件(同時通報2 件)、飲酒運転、無免許運転、ひき逃げ事故等の重大違反が 14 件(同時通報 27 件)で合計 24 件であった。
   
安全運転管理者選任事業所従業員の交通安全意識の向上と交通安全管理意欲 の高揚を図るため、選任事業所に「選任事業所表示板」285 枚を各地区協会経由 で配布した。
また、安全運転管理者手帳用証を 2,000 部作成して各地区に配布した。



第2 安全運転管理に関する研修会等の開催等
定款に基づく総会、理事会はもとより、各種会議や研修会等については、コロナ ウイルス感染防止対策に万全を期しながら、次のとおり開催した。
   
例年、警察本部と合同で開催している「安全運転管理推進事業所説明会」に ついては、コロナ情勢により中止となったことから、指定を受けた 49 事業所へ は文書を以って各要請等を行い、各地区協会事務局から必要な説明を行った。
   
令和3年度に指定された安全運転管理推進事業所の取組成果等を発表する 「安全運転管理推進事業所事故防止研修会」については、コロナ情勢により中 止となったが、警察本部において、活動が活発であった2事業所の活動状況を 取りまとめたものを、資料として各事業所に配布した。
   
新たに任用された地区協会事務局長等に対して、職員の能力向上を図る目的 で、新任事務局長研修会を開催した。
〇 開催日、場所 令和3年4月8日 静岡市「クーポール会館」
   
令和3年度法定講習の委嘱講師(31 人)を対象として、公安委員会からの委 嘱状を交付するとともに法定講習講師研修会を開催し、法定講習実施上の注意 事項等について必要な説明を行った。
〇 開催日、場所 令和3年6月9日 静岡市「クーポール会館」
   
県下事務局長等研修会では、警察本部交通企画課交通企画指導管理官により、 「今年度の法定講習の実施方針と注意点」について指導を受けたほか、税理士 法人「渡瀬鈴木会計」の渡瀬会長より、豊富な経験に基づいた「人生訓」に関 する講演を受講した。
〇 開催日、場所 令和3年6月 29 日  静岡市「クーポール会館」
   
県協会役員による交通事情視察を行った。
〇 実施日 令和3年 10 月 31 日~11 月1日
  場 所 県内(伊豆縦貫自動車道工事現場等)
   
県下地区会長・事務局長合同研修会を開催し、警察本部交通企画課交通企画指 導管理官より、「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令等の施行に伴う 安全運転管理者業務の拡充について」指導を受けるとともに、評論家「石 平 」(せき へい)氏を講師に招いて、「中国の経済・経済情勢と今後の行方」に 関する講演を受講した。
○ 開催日、場所 令和4年 1 月 13 日 静岡市「静岡音楽館AOI」
   
県協会では、交通安全教育啓発用DVDを購入し、希望する会員事業所に無 料で貸し出した。(DVD6本購入) 保有しているDVDは、県協会ホームページで公開している。
○ 貸出し本数 延べ 302 本
○ 県協会保有数 135 本
   
選任事業所の事業主を対象に、安全運転管理者制度に対する理解と協力を得るため、各地区で開催した事業主セミナーに対して助成金を交付した。
開催した地区は6地区であった。
(三島地区、沼津地区、裾野地区、富士地区、藤枝地区、牧之原地区)
   
10 安全運転中央研修所安全運転管理課程に参加する機会を設け、各地区協会会 員事業所の管理者を入所させて、運転適性検査・指導者資格を取得、今後の適 正検査実施計画の礎を築くとともに、入所事業所等に対し助成金を交付した。
(2地区3人)
   
11 東部方面別会長等研修会に対して助成金を交付した。 なお、中部・西部方面会長等研修会は開催されなかった。